先日、私が育てている庭木のサザンカがカミキリムシの幼虫(テッポウムシ)の食害にあったという記事を公開しましたが、今回の記事はその続編になります。本記事では、カミキリムシの幼虫の被害は1本の樹木だけではないということや、カミキリムシの幼虫の食害を予防する方法についてご紹介します。
カミキリムシの幼虫の被害は1本の樹木だけじゃない!
先日、私が育てている庭木のサザンカがカミキリムシの幼虫の被害にあい、生垣として5本並べて育てていたサザンカのうち1本が枯れてしまったという記事を書いたのですが、カミキリムシの幼虫の被害にあったのは、1本のサザンカだけではありませんでした。以前に書いた記事も合わせてご覧ください。

サザンカがカミキリムシの幼虫の食害にあっていることに初めて気づいたのは4月のことです。その後5月末頃に再びサザンカの生垣を見てみると、カミキリムシの幼虫の被害で枯れてしまったサザンカの両脇に植えてある2本のサザンカの幹にも、カミキリムシの幼虫が空けた穴があり、地面にはカミキリムシの幼虫が排出した木屑が落ちていました。
サザンカの幹に空いた穴の中に殺虫剤を噴出すると、中から昆虫の羽音が聞こえてきました。枯れた幹の部分をノコギリで切ってみると、幹の中には小型の黒いハチの成虫が一匹と、複数の白い幼虫が入っていました。サザンカの幹の中に入っていたのは、おそらくクモバチの一種だと思われます。クモバチは攻撃性の低いハチですが、刺されることもあるので、最初に殺虫剤を噴出しておいて良かったです。
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クモバチは、樹木の幹の穴や民家の外壁などに土で巣を作る習性がありますが、自分で樹木の幹に穴を開けることはありません。カミキリムシの幼虫の食害に気付いたのが5月末なので、すでにカミキリムシの幼虫は成虫になって巣立っていき、その後にクモバチが幹の穴の中に住み着いたのだと思われます。
虫が苦手な読者さんもいらっしゃると思うので、ここでは虫の画像を掲載しませんが、カミキリムシの幼虫やクモバチがどのような昆虫なのか知りたい方はネットで画像検索してみてください。
カミキリムシの被害を放っておくと、周辺の樹木に次々と卵を産み付けて被害が拡大してしまう恐れがあります。しかし、カミキリムシの幼虫は樹木の中に住み着き、幹の内部を食害するので、被害にあう前に発見するのは困難です。カミキリムシの幼虫の被害を食い止める唯一の方法が、カミキリムシの幼虫が幹に空けた穴から内部に殺虫剤を噴射することです。
カミキリムシの幼虫専用の殺虫剤
ただし、カミキリムシの生態を詳しく知っていれば、樹木の食害を全く予防できないというわけではありません。次では、カミキリムシの幼虫の食害を予防する方法について解説していきます。
カミキリムシの幼虫の食害を予防する方法
カミキリムシは種類によって食害する樹木が異なりますが、基本的にカミキリムシは樹木の枯れている部分に卵を産み付けて、そこから産まれた幼虫が幹の内部から食害するという性質があります。つまり、樹木の枯れた部分をこまめに剪定することで、カミキリムシの幼虫の食害を予防することができます。
カミキリムシの産卵時期は6~10月(最も盛んな時期は6~7月頃)で、樹木の枯れた幹の中に卵を産み付けます。ですから、4~5月頃に不要な枯れ枝を剪定しておくと、カミキリムシ被害の予防に繋がります。
カミキリムシは約200個も産卵するのですが、卵は7~10日ほどで孵化して幼虫になるので、カミキリムシが好む枯れ枝を剪定して、卵を産み付けないようにすることが重要です。
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太い幹の部分にカミキリムシが卵を産み付けている場合は、その樹木はすでに枯れかかっている可能性があります。カミキリムシの幼虫は、樹木を食害する害虫としてガーデニングを愛する人々から嫌われていますが、自然界ではカミキリムシの幼虫が枯れた樹木を食べて分解し、森林の再生を促す役割を担っています。
基本的にカミキリムシの幼虫の被害にあう樹木は、日差しや風通しなど何らかの問題を抱えていて、樹木自体が弱ってることが多いです。その場合は、樹木を育てる環境を見直す必要があります。カミキリムシの被害にあった私のサザンカも、風通しの悪い場所に植えたサザンカだけがカミキリムシの幼虫の被害にあっています。
卵から孵化した幼虫は、翌年の5月頃まで樹木の幹の中で成長し、その後、20~30日ほどサナギになってから羽化して成虫になります。私が育てているサザンカの幹には、幼虫のものとは思えないほどの大きな穴が開いており、発見したのが5月末ということで、カミキリムシはすでに成虫になって巣立っていました。念のためサザンカの幹に空いた穴に殺虫剤を噴射し、枯れた枝は剪定しておきましたが、本来であれば、カミキリムシの幼虫の食害にあう前に、サザンカの枯れた部分を切り取っておくべきでした。
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