アジサイの剪定には、花が終わった直後に行う「花後の剪定」と、樹形を整える「冬の剪定」の2種類があります。このうち最も重要なのは花後の剪定で、翌年の開花を左右する大切な作業です。一方、冬の剪定は必須ではなく、樹形を整えたい場合や枯れ枝を除去したい場合に補助的に行うものです。
この記事では、冬の剪定を行う際に知っておきたい「花芽と葉芽の見分け方」について解説します。冬に剪定する場合は、翌年咲く花芽を誤って切り落とさないことが重要になってきます。まずは、アジサイの花芽が開花するまでの成長過程について確認していきましょう。
アジサイは前年に伸びた枝(2年目の枝)に花が咲く
アジサイの花芽は、枝の先端にある頂芽が優先的に開花するという性質があります。一般的なアジサイは「旧枝咲き」と呼ばれ、春から夏にかけて伸びた枝の先端に、秋ごろ翌年のための花芽が形成されます。
つまり、花芽そのものが2年かかるのではなく、「今年伸びた枝にできた花芽が冬を越し、翌年の初夏(枝が伸び始めてから2年目)に開花する」というサイクルになります。
今年花が咲かなかった枝(今年新しく伸びた枝など)の頂芽は、翌年には開花する可能性が高いですが、脇芽についた花芽は、開花することもあるし、開花しないこともあります。
アジサイは落葉樹なので、12月~2月くらいの冬の時期に行う剪定が本剪定になります。冬の剪定方法は、まずは今年花が咲いた枝は来年は開花しないので、これから元気に成長してくれるであろう大きな脇芽を残して、その脇芽のすぐ上の部分で剪定します。
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今年花が咲かなかった頂芽からは来年花が咲くので、このような枝は基本的には残します。しかし、枝が伸び過ぎて高い位置に花が咲いてしまう場合は、樹形を整えるために花を諦めて大きな脇芽を残した位置で枝を切ることもあります。
地面の方から生えてくる細くて弱々しい枝は、花が咲かないので切り取っておきます。剪定作業の際に枯れた葉も取り除いておくと良いでしょう。
アジサイの花芽と葉芽の見分け方
アジサイの花芽の特徴
葉芽と比べて花芽は大きい
ふっくらと膨れて先端が尖った形をしている
花芽の下に短い枝がある
アジサイの葉芽の特徴
花芽と比べて葉芽は小さい
葉芽の下に短い枝がない
簡潔に言うと、以上の内容を見比べることが、アジサイの花芽と葉芽の見分け方になります。
アジサイの花芽は大きく尖った形をしています。それと比べてアジサイの葉芽は、小さく丸い形をしているのが特徴です。花芽の下には夏から秋にかけて育った短い枝がありますが、葉芽の下には短い枝がなく、枝から直接芽吹いています。
夏頃にできたばかりの花芽と葉芽は、ほぼ同じ大きさと形なので、これらを見分けることは困難ですが、冬の剪定する時期には、大きさと形がはっきりと違うので見分けられると思います。
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アジサイの花芽は、枝の先端にできた頂芽であれば、2年後に開花する確率は高いのですが、脇芽から伸びた花芽は開花するかどうかは分かりません。
アジサイの脇芽は、花が咲く可能性がある花芽と、枝葉として成長する葉芽の2種類があるので、剪定する際にはできることなら花芽を残したいものです。
アジサイ
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