ハエトリソウの葉は枯れると黒く変色します。役目を終えて自然に枯れた葉は問題ないのですが、中には栽培環境や病害によって葉が黒くなることもあるので注意が必要です。今回は、ハエトリソウの葉が黒くなる時に考えられる原因について紹介します。
ハエトリソウの葉が黒くなる原因
昆虫の捕獲によるもの
ハエトリソウは、葉で昆虫を挟んで捕獲する食虫植物ですが、アリを挟んでしまうと、アリに含まれる蟻酸が原因でハエトリソウの葉が枯れてしまい、部分的に黒くなることがあります。
また、ハエトリソウの葉よりも大きな昆虫を挟んでしまうと、再び葉を開くことができずに、挟んだままの状態で葉が枯れてしまうこともあります。
いずれの場合も、葉が黒くなって枯れることはありますが、株自体が枯れることはほとんどありません。枯れた茎葉だけを切り取っておけば大丈夫です。
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病害によるもの
ハエトリソウは、湿地帯に自生する植物なので、湿った環境を好む傾向がありますが、風通しが悪い場所に置いておくと、カビの発生が原因でハエトリソウの葉が黒くなることがあります。
植物の葉が黒くなる病害は様々なものがありますが、ハエトリソウがかかりやすいのは「炭疽病(たんそびょう)」です。炭疽病は、葉や茎にできた黒い斑点が徐々に大きくなり、やがては株自体が枯れてしまう病害です。
炭疽病を引き起こす炭疽菌は、土の中にいる土壌菌で、ハエトリソウのように草丈が低い植物は、炭疽病になりやすい傾向があります。炭疽病に効果がある殺菌剤はダコニール1000がおすすめです。
ダコニール1000
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葉焼けによるもの
ハエトリソウは、日光を好む傾向があるので、一年を通して屋外で栽培するのが基本です。しかし、真夏の強い日差しを直接浴びると葉焼けしてしまい、ハエトリソウの葉が黒くなることがあります。
夏の時期は、半日陰の風通しが良い場所でハエトリソウを管理します。半日陰の場所がない場合は、遮光率50%の遮光ネットを使用すると良いでしょう。夏以外の時期は、日当たりの良い場所でハエトリソウを管理しても大丈夫です。
遮光率50%の遮光ネット
病害の見分け方の目安は?枯れた葉はどうしたらいいの?
役目を終えて自然に枯れた葉と、病害によって枯れた葉を見分けるのは、なかなか難しいですが、炭疽病が進行していく時は見た目で分かる特徴があります。
ハエトリソウが炭疽病にかかると、黒点が徐々に大きくなって、その中心部分から灰色に変わるのが特徴です。ただし、菌類が原因で葉が黒くなる病害は炭疽病だけではないので、病害の疑いがある場合は対処する必要があります。
自然に枯れた葉でも病害によって枯れた葉でも、枯れてしまった葉をそのままにしておくとカビが生えることがあるので、速やかに切り取っておきましょう。特に湿度の高い季節は、カビが発生しやすいので、殺菌剤を吹きかけて予防しておくと良いでしょう。
ハエトリソウ
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