ヘリアンフォラとサラセニアは、見た目がよく似た食虫植物ですが、それぞれの育て方は全く違います。それでは、育て方が難しいのは、ヘリアンフォラとサラセニアのどちらになるのでしょうか。
「ヘリアンフォラ」と「サラセニア」の違い
ヘリアンフォラの特徴
サラセニア科ヘリアンフォラ属
ギアナ高地に自生する
蓋状の葉が小さい
サラセニアの特徴
サラセニア科サラセニア属
北アメリカ東岸・南部やカナダ南東部に自生する
蓋状の葉が大きい
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ヘリアンフォラとサラセニアは、いずれもサラセニア科の近縁種ですが、分類上はヘリアンフォラ属とサラセニア属で分かれています。
ヘリアンフォラはギアナ高地に自生する固有の食虫植物です。一方、サラセニアは、北アメリカ東岸・南部からカナダ南東部にかけて広く分布しています。ヘリアンフォラは高地の涼しい環境を好み、サラセニアは温暖な気候を好みという違いがあります。
サラセニア科の植物に共通する特徴として、筒状の捕虫葉の上に蓋状の葉があります。この蓋状の葉の裏面に蜜腺があり、そこから分泌される蜜で虫を誘い、筒状の捕虫葉に虫を落として捕獲します。
この蓋状の葉がサラセニアのものに比べて、ヘリアンフォラのもの方が小さいという違いがあります。ヘリアンフォラの蓋状の葉がスプーンの形に似ていることから、ネクタースプーンと呼ばれることもあります。
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「ヘリアンフォラ」と「サラセニア」は育て方が難しいのはどっち?
ヘリアンフォラとサラセニアのどちらの育て方が難しいかは、栽培される方の主観によるところが大きいですが、一般的には、サラセニアよりもヘリアンフォラの方が難しいとされています。
その理由は、ヘリアンフォラの自生地の環境よりも、サラセニアの方が日本の気候に近いからです。サラセニアが自生する北アメリカ南部の気候は、日本と同じ温暖湿潤気候に属しています。そのため、日本でサラセニアを育てる場合も、屋外で腰水栽培ができます。
一方、ヘリアンフォラが自生するギアナ高地は、一年を通して涼しく、雨が多いことから霧が発生しやすい環境です。ですから、栽培環境も気温が15~28℃を維持しながら、腰水で湿度を保つ必要があります。水槽や温室に入れて温湿度管理を行うのが、基本的な育て方です。
ヘリアンフォラも少しずつ日本の気候に慣れてくれば、少しは乾燥にも強くなっていきますが、湿度50%を下回る環境では枯れる心配があるので、水槽や温室管理の安定した環境下で育てる方が望ましいです。
ヘリアンフォラ
サラセニア
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