植物に使用する鉢はいろいろな種類がありますが、今回は食虫植物の栽培におすすめの駄温鉢を紹介します。記事の後半では、食虫植物の栽培に使用する鉢底石と腰水の水位についても解説していますので、合わせてご覧ください。
食虫植物には「駄温鉢」がおすすめ!
ホームセンターなどでは、ハエトリソウやモウセンゴケなどの食虫植物を、小さなポットに入れて販売していることが多いですが、購入後もこの小さなポットのまま育てていると、生育が鈍ることがあるので、まずは新しい用土や水苔に植え替えることをおすすめします。
お店に並んでいる食虫植物は、生産者さんの管理の都合で小さなポットに植え付けてあったり、コストの問題から良質な用土が使われていなかったり、売れ残り品は用土が劣化している可能性も考えられるので、まずは植え替えしておきましょう。
食虫植物を植え替える際におすすめの鉢は「駄温鉢(だおんばち)」です。駄温鉢とは、古くから園芸で親しまれている陶器鉢のひとつで、素焼鉢よりも高温で焼き締めたものなので、程良い通気性と保水性を兼ね備えているのが特徴です。
食虫植物はプラスチック鉢でも育てることができますが、駄温鉢は程良い通気性があるため鉢の中の温度が上がりにくいので、食虫植物の栽培に適しています。
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ハエトリソウやモウセンゴケなどの食虫植物は、鉢底から水を吸収する腰水栽培をすることが多いですが、夏の暑さで腰水が温められると食虫植物が茹で上がってしまうことがあるので、鉢の内部が熱くなりにくい駄温鉢がおすすめなわけです。
駄温鉢と見た目が似たものに素焼鉢がありますが、素焼鉢は通気性が良過ぎてしまうので、湿気を好む食虫植物の栽培にはあまり向ていません。ハエトリソウやモウセンゴケなどの食虫植物は、湿地帯に自生する植物なので、湿度を保つ必要があります。
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腰水は鉢底石の高さまで!
ハエトリソウやモウセンゴケなどの食虫植物の植え替えは、駄温鉢に鉢底ネットを敷き、そこに鉢底石は2㎝くらいの高さまで入れ、その上から水苔を巻いた食虫植物を植えたり、水苔の代わりに用土を使用したりします。
駄温鉢に入れた鉢底石の高さが腰水の水位になります。それ以上高い水位まで鉢を浸してしまうと、根の呼吸を阻害してしまうので注意が必要です。夏場に熱くなった腰水が直接根に触れることもあまり良くありません。
使用する鉢底石は粒が大きいものがおすすめです。鉢底石があまりに小さ過ぎると、排水性や通気性が悪くなるので、根にとって良いことではありません。
用土や水苔は使用すると劣化するので、定期的に交換しなくはいけませんが、鉢底石は同じものを何度も使うことができます。鉢底石をネットに入れて使用すると、植え替えしやすいのでおすすめです。
ネット入り鉢底石
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