ハエトリソウを複数育てていると、捕虫葉が赤くなる個体と、赤くならない個体があることに気付きます。そもそも、なぜハエトリソウは赤くなるのでしょうか。まずは、ハエトリソウが赤くなる理由から確認していきましょう。
ハエトリソウが赤くなる理由
植物が赤くなる理由はアントシアニンという赤い色素が生成されてるためですが、ハエトリソウは捕虫葉の内側が赤くなるので、昆虫を引き寄せるために赤くなっていると考えられています。
ハエトリソウから進化したと言われているモウセンゴケも、昆虫を捕える部分がアントシアニンで赤く染まっています。捕虫葉が袋状に形成されているサラセニアも、捕虫葉がアントシアニンで着色されていて、目立ちやすくなっています。
ハエトリソウには様々な品種が存在しますが、ハエトリソウは1属1種の植物なので、基本的な性質に大きな差はありません。しかし、中には、「ディオネア・マスシプラ”レッドドラゴン”(別名:赤い龍)」のように、植物全体が赤くなるハエトリソウもあります。これは、いわゆる突然変異でできたもので、偶然できた性質をその後も固定できるように培養したものです。
また、通常の品種であっても、もともとアントシアニンをたくさん生成できる性質が備わった個体であれば、捕虫葉の内側だけではなく全体的に赤くなることがあります。
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ハエトリソウが赤くならない時は?
同じ品種のハエトリソウであっても非常に個体差があり、アントシアニンをたくさん生成できる個体もあれば、アントシアニンをほとんど生成できない個体もあります。
アントシアニンは紫外線から身を守る役割もあるので、ハエトリソウに日光を当てると、捕虫葉の内側はもちろん、植物全体的に赤くなりやすい傾向があります。しかし、もともとアントシアニンをほとんど生成できない性質の個体では、いくら日光を当てても赤くならないことがあります。
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また、乾燥による水分量の減少がきっかけでアントシアニンが生成されることもありますが、この場合も、もともとアントシアニンの生成量が少ない個体の場合は赤くならないことが多いです。
そもそも、赤くなるハエトリソウを楽しみたいのであれば、園芸店などで購入前に赤くなっている個体を選ぶと良いですし、ディオネア・マスシプラのレッドドラゴンやレッドピラニアなど、初めから植物全体が赤くなる品種を育ててみると良いと思います。
ハエトリソウ
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