50日育てたバジルの土耕栽培と水耕栽培の比較

植物の主な栽培方法は、土耕栽培と水耕栽培があります。それぞれの育て方を紹介したものはネット上にたくさんありますが、両者を比較した情報はあまりないようなので、実際に種まきから本葉が出るまでの50日間を育ててみて、土耕栽培と水耕栽培の違いを比較してみました。

育てる植物はスイートバジルです。手軽に育てられるという理由からペットボトルで栽培しました。バジルは、丈夫で育てやすく、料理に使えることから、人気の高いハーブの1つです。

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バジルの土耕栽培と水耕栽培の比較

準備

準備

準備

土耕栽培
ペットボトルの上部をカットして、市販の腐葉土を入れます。

水耕栽培
①ペットボトルの上部をカットします。
②カットしたペットボトルの上部を上下反転します。
③食器洗い用スポンジの柔らかい部分だけを切り取って、ペットボトル上部の中に入れます。

※表面に溝があるペットボトルの方がカットしやすいです。

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種まき

種まき

種まき

土耕栽培と水耕栽培ともに、2粒ずつ種をまきました。土耕栽培の土は乾燥しないように水を与え、水耕栽培のスポンジも水で湿らせておきます。

5日目

5日目-発芽

5日目-発芽

種まきから5日が経ち水耕栽培のバジルのみ発芽しました。土耕栽培のバジルは残念ながら発芽することはありませんでした。

土耕栽培のバジルが発芽しなかった原因として考えられることは、種に土を被せ過ぎてしまったということです。バジルの種は、光が当たると発芽しやすくなる「好光性種子」です。種に土を被せて光を遮ってしまうと発芽を妨げてしまいます。

好光性種子は、シソ科(バジル,青じそ など)キク科(リーフレタス,春菊 など)セリ科(明日葉,コリアンダー など)があります。

それとは反対に、光が当たると発芽しにくくなる「嫌光性種子」は、アブラナ科(水菜,小松菜 など)ヒユ科(ほうれん草 など)があります。

以前にも何度かバジルの土耕栽培をしたことはあるのですが、発芽しなかったことは今回が初めてです。バジルは、他のハーブに比べても発芽率が良い方なので正直驚きました。幸いなことに、水耕栽培のバジルは2株とも発芽しているので、1株のバジルをスポンジから丁寧に抜き取り、土耕栽培のペットボトルに植え替えて、その後の成長を観察していきます。

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20日目

20日目

20日目

種まきから20日が経ち、土耕栽培と水耕栽培の成長速度に違いが見えてきました。土耕栽培のバジルの草丈2cm、水耕栽培のバジルの草丈1.5cmです。水耕栽培のバジルに比べて土耕栽培のバジルは、茎と葉が一回り大きく成長しています。

50日目

50日目-本葉

50日目-本葉

種まきから50日が経過し、土耕栽培のバジルに本葉が出てきました。しかし、水耕栽培のバジルには本葉は出ていません。よく見ると本葉が出るはずの場所が茶色く変色しています。根も同様に茶色くなり根腐れを起こしかけています。

土耕栽培のバジルの草丈3.5cm、水耕栽培のバジルの草丈2.5cmで、見た目で成長速度の違いがはっきりと分かります。

バジルに限らず、植物の根は常に呼吸しているので、水耕栽培をする際に根の全部を水中に入れてしまうと、窒息して根腐れを起こすことがあります。ですから、根の3分の1程度は水から出た状態で栽培すると良いと言われています。ただし、このように栽培しても根腐れが起こることはあります。

まとめ

バジルの土耕栽培と水耕栽培は、追肥をしない限り土耕栽培の方が生育が良いようです。

今回行った栽培方法の比較は、あくまで一例に過ぎないので断定することはできませんが、バジルの栽培は発芽までを水耕栽培で行い、その後は土耕栽培で大きくしていくという育て方をすると失敗が少ないように思えます。

ただし、バジルは土耕栽培と水耕栽培の両方の栽培キットが市販されていることから、どちらの栽培方法を選んでも問題はないはずです。

バジルの種

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【園芸豆知識④】花や実の成長を促す肥料

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窒素(N)・・・葉を育てる成分
リン酸(P)・・・花や実を育てる成分
カリ(K)・・・根を育てる成分

開花を促すためには、リン酸の割合が多く含まれた肥料を与えると効果的です。リン酸は、窒素やカリと比べて吸収率が低いため、窒素4:リン酸10:カリ1のように極端にリン酸が多い肥料を使うことが望ましいです。

【園芸豆知識⑤】お酢で害虫対策

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お酢には、病害虫の予防と駆除効果があり、家庭菜園で手軽に有機栽培がしたい方には、お酢を薄めたスプレーがおすすめです。

お酢のスプレーは、早朝や夕方、曇りの日など、気温の低い時に使用するようにしましょう。気温が高い晴れた日の昼間にお酢のスプレーをかけると、薬害を起こして葉が枯れることがあるので注意が必要です。

また、お酢の濃度が濃過ぎることも葉を枯らす原因になるので、適切な濃度(酸度0.2%程度)のものを使用するようにしましょう。

【園芸豆知識⑥】冬場の苗作りは保温マットが必須

植物の種が発芽するためには、「水」「空気(酸素)」「適した温度」の3つの要素が重要です。水と空気を提供することは簡単ですが、寒い季節に発芽適温を維持することは難しいことです。

発芽に適した温度は植物の種類によって異なりますが、一般的に15℃~30℃程度です。冬場に苗作りをする場合は、温室管理や保温マットなどを使って温度調節する必要があります。

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