オクラを育てていると、たくさんのアリがオクラの花に群がっていることがよくあります。アリは植物にとって害虫というわけでもないので、家庭菜園を始めたばかりの方は、アリを駆除するべきか迷うことが多いようです。今回は、オクラにアリがつく理由と、アリの駆除について紹介します。
オクラにアリがつく理由
オクラは花の愕(がく)のところから甘い蜜を出す花外蜜腺があり、この蜜を求めてアリが集まってきます。
オクラにアリがつくことによって、他の害虫がオクラにつきにくくなります。オクラは害虫対策をしてくれるアリに、報酬として甘い蜜を分け与えているのです。また、アリは、オクラの花の中を歩き回ることもあるので、受粉を助けるという役割もあります。
花外蜜腺はオクラ以外の植物では、サクラ、ホウセンカ、イイギリ、イタドリなどにもあります。アリを引き寄せて共生関係を築いているわけです。
オクラはアリに甘い蜜を与えることで共生しているのですが、アブラムシもこれと同じような方法でアリと共生しています。アブラムシは、植物の蜜のように甘い汁の排泄物を出し、これをアリに報酬として与えることで、外敵から守られているのです。
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ただし、オクラとアブラムシは共生関係ではありません。オクラの栽培においてアブラムシは、オクラの葉腋を吸うので害虫になります。ですから、アブラムシを見付けたら駆除する必要があります。
オクラについたアリを駆除する必要があるのか?
オクラにアリがつく時は、基本的には駆除する必要がありませんが、あまりにもアリが多い場合は駆除が必要になります。
アリはオクラの蜜を求めて群がっているだけで、オクラを食べるためではありません。むしろ、アリは、オクラを食べる害虫を寄せ付けないように、パトロールしてくれているくらいです。
ですから、オクラにアリが少し集まる程度であれば全く問題ないのですが、あまりにアリが多過ぎると、たくさんのアリが花外蜜腺の部分をかじって、オクラの実が変形してしまうことがあります。
オクラに群がるアリの数には限界があるので、全てのオクラの実が変形してしまうとは考えにくいのですが、心配な場合はアリを駆除しておくと良いでしょう。
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アリの駆除方法は、30ccの酢を1000mlの水で薄めてた溶液を、オクラ全体にスプレーで吹きかけます。酢は病害虫を予防する効果がありながら、食品成分なので食べる野菜や果物に使っても安心です。
ただし、酢の濃度が濃過ぎたり、日中の高温時に使用したりすると、葉が枯れてしまうことがあるので注意が必要です。酢スプレーは、朝や夕方の涼しい時間帯に使用しましょう。酢スプレーは市販されているものもあるので、作るのが面倒だという方は利用してみてはいかがでしょうか。
酢スプレー
オクラの種
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