「マドカズラ」「モンステラ」「ヒメモンステラ」は、見た目が非常に似た植物ですが、これらは異なる植物です。マドカズラとモンステラはモンステラ属に分類される仲間ですが、ヒメモンステラは、実はモンステラではない場合があります。今回は、これらの植物の違いについて解説していきます。
「マドカズラ」「モンステラ」「ヒメモンステラ」の違い
マドカズラとモンステラの違いは葉の切れ込みの有無
モンステラ属に分類される植物はたくさんありますが、日本でモンステラという名前で流通しているは「モンステラ・デリシオサ (Monstera deliciosa)」が多いです。
モンステラ・デリシオサは、大きくなると高さ8m以上にもなる大型の多年草です。観葉植物として鉢植えで育てた場合は2m程度まで大きくなります。幼葉のうちは切れ込みのない楕円形の葉をしていますが、大きくなるにつれて葉に切れ込みが入るのが特徴です。
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一方、マドカズラの葉には穴が開いていますが、葉に切れ込みがないという違いがあります。マドカズラは和名で「窓葛」と表記します。つまり、葉っぱに窓のような穴が開いている植物ということです。マドカズラの葉には、幼葉の早い段階から穴が開いています。
また、マドカズラは、モンステラ・デリシオサのように大きくならないという違いもあります。マドカズラは鉢植え栽培で大きくなったとしても1m程度です。
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ヒメモンステラはモンステラではない!?
ヒメモンステラは品種名ではなく、モンステラの小型種やモンステラに類似した小型の植物の総称です。「類似した」というところがポイントで、中にはモンステラではないものまで、ヒメモンステラと呼ばれていることがあります。
ヒメモンステラは、「モンステラ・ミニマ(Monstera minima)」や「モンステラ・アダンソニー(Monstera adansonii )」という名前で流通していることがあるのですが、このモンステラ・ミニマが、実はモンステラ属の植物ではなく、ラフィドフォラ属に分類されるテトラスペルマという植物です。
「ラフィドフォラ・テトラスペルマ(Rhaphidophora tetrasperma)」は、葉に切れ込みがあることからモンステラによく似ているため、モンステラのような小型の植物ということで、モンステラ・ミニマと呼ばれることがあるのです。ただし、モンステラ・アダンソニーの方は、モンステラ属に分類される植物です。
モンステラ
マドカズラ
ヒメモンステラ(ラフィドフォラ・テトラスペルマ)
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