オリヅルランは、株元から「ランナー(匍匐茎)」と呼ばれる茎を伸ばし、そこから子株を増やしたり花を咲かせたりする性質があります。
その性質を利用して子株からどんどん株を増やしていったり、オリヅルランをハンギングにして花の付いたランナーが垂れ下がる様子を楽しんだりします。
ところが、オリヅルランに肝心のランナーな出ないということがあるのです。今回は、オリヅルランのランナーが出ない原因と、ランナーが出た場合は、そのままで良いのかなどランナーの処理方法について解説していきます。
オリヅルランのランナーが出ない原因
まだ十分に成長していない
そもそもランナーは、何のために出すのでしょうか?それは、子株を増やしたり開花によって種を作ることで、子孫を残すためにランナーを出します。
しかし、オリヅルランがまだ十分に成長していない場合は、親株を大きくするために多くの栄養を使っているので、ランナーを出すための栄養は後回しになっている状態です。これが原因でオリヅルランのランナーが出ないということがあります。
オリヅルランは、子株を切り分けて増やしていくことがよくありますが、子株から育てる場合は、栽培環境にもよりますが、2、3年くらいは育てないとなかなかランナーが出ないと思います。
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日照不足
オリヅルランは、南アフリカ原産の植物で日光を好む性質があるので、室内で栽培していると成長が滞り、ランナーが出ないということがあります。日光があまり当たらない室内で栽培していると、ランナーが出たとしても2本程度しか出ないということがよくあるのです。
オリヅルランは、春から秋にかけての生育期には、屋外の明るい日陰に置いておくと、ぐんぐん成長してランナーを出しやすくなります。十分に成長したオリヅルランであれば、一株でランナーを10本以上出すこともあります。
ただし、真夏の強い日差しが、オリヅルランに直接当たると葉焼けしてしまう恐れがあるので、直射日光は避けた方が良いでしょう。オリヅルランは比較的寒さに強い植物で、5℃程度の気温でも耐えることができますが、冬場は室内の明るい場所で管理した方が安心です。
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根の不調
オリヅルランはとても生育が良い植物なので、同じ鉢で何年も育てていると、根が成長し過ぎて根詰まりを起こすことがあります。根の不調によって、十分な栄養を吸収することができずに、オリヅルランのランナーが出ないということがあるのです。
それと同様の理由で、根腐れによってランナーの成長が滞るということもあります。根腐れの主な原因は水の与え過ぎです。
オリヅルランの水やりは、春から秋にかけての生育期は、表土が乾いたらたっぷり水をやり、冬の休眠期は、表土が乾いてから2、3日後に水を与える程度で十分です。
出たランナーはそのままでいいの?
オリヅルランにとって適した環境であれば、春から秋にかけての生育期にどんどんランナーが出てきます。出たランナーはそのままでも良いですが、多過ぎて邪魔になるようでしたら株元から切っても良いです。
切り取ったランナーから子株部分を取り外して、そのまま水挿しにしておくと発根します。発根した子株を土に植えることで、簡単に株を増やすことができます。
水挿しにした子株をそのまま水耕栽培しても、見た目が涼し気で、とても良いです。
オリヅルラン
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