蝋梅(ロウバイ)は、冬に蝋細工のような光沢のある黄色い花を咲かせる落葉低木で、古くは江戸時代から日本人に親しまれてきた植物です。
蝋梅は庭木や盆栽などで栽培することが多いですが、蝋梅を育て始めの頃は、なかなか花が咲かないということがよくあります。そもそも、蝋梅の花が咲くまでに何年かかるのでしょうか。今回は蝋梅の開花について解説していきます。
蝋梅は花が咲くまでに何年かかる?
蝋梅は花が咲くまでに長い年月がかかる植物で、種から育てた場合は開花までに6年くらいかかります。栽培環境が合わない場合は花が咲くまでに10年以上かかることもあるので、とても根気のいる作業になります。
ですから、流通している蝋梅の苗木のほとんどが接ぎ木で増やしたものです。蝋梅の種から2年くらい育てたものを台木にして、接ぎ木で増やしていきます。購入した蝋梅の苗木がどのくらい成長しているかにもよりますが、花が咲かない時でも4年くらいは様子を見る必要があります。
蝋梅は挿し木で増やすことが難しく、ソシンロウバイやマンゲツロウバイなどの園芸種は、実生栽培をすると先祖返りをして、それぞれの特徴が失われてしまうので、品種の特徴を固定させる意味でも接ぎ木で増やす必要があります。
ただし、蝋梅の種を発芽させることはそれほど難しくはありません。10月頃になると蝋梅に果実ができるので、そこから種を採取して、種を一晩水に浸します。それから種をまくと1~2ヶ月ほどで発芽します。
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蝋梅の花が咲かない原因
蝋梅は、長い年月をかけて株が充実しないと花が咲かない植物ですが、それ以外で花が咲かない主な原因は、「剪定の失敗」と「日当たりの問題」が考えられます。
剪定の失敗
蝋梅を剪定する適期は、花後すぐの3月頃と、落葉が終わる11月頃になります。蝋梅は今年伸びた枝に花芽を付けて、来年開花するという特徴があるので、誤って花芽を切ってしまうと花が咲かない原因になります。
蝋梅は幹から伸びる短い枝に花芽が付く傾向があるので、幹から伸びる長い枝を剪定していきます。また、内側に伸びる枝は日光を遮ったり、蒸れの原因になるので切っておきましょう。この時に、株元から伸びる不要なひこばえも切り取っておくと良いでしょう。
蝋梅の花芽は葉芽よりも大きく丸い形をしているのが特徴で、葉芽は尖った形をしています。できるだけ花芽を残すように剪定することを心掛けましょう。
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日当たりの問題
蝋梅は日当たりの良い場所を好む植物なので、日当たりの悪い場所で管理すると、生育が滞り花付きが悪くなります。蝋梅は半日陰や日向で管理しましょう。蝋梅は蒸れに弱い傾向があるので、水はけの良い土壌に植え付けると良いでしょう。
また、生育を阻害するという意味では、移植が原因で蝋梅の調子が悪くなることもあります。蝋梅は移植を嫌う性質があるので、地植えする場合は、先のことも考えて植える場所を慎重に選ぶようにしましょう。鉢植えの場合は、2~3年に1度は一回り大きな鉢に植え替えてあげると良いでしょう。鉢植え栽培の植え替え適期は落葉が終わる11月頃です。
蝋梅
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