ウサギゴケは、タヌキモ科タヌキモ属に分類される食虫植物で、花の形がウサギに似ていることから園芸種として人気がある品種です。学名は「ウトリクラリア・サンダーソニー(Utricularia sandersonii)」です。
今回は、ウサギゴケの元気がない時に考えられる原因について紹介します。株がなかなか増えない場合は、栽培環境に何らかの問題を抱えている可能性があります。ここでは比較的可能性の高い「温度」と「水苔(用土)」の問題について解説していきます。
ウサギゴケの元気がない原因
真夏の暑さによりウサギゴケが増えないで枯れる
ウサギゴケは南アフリカ原産の食虫植物で、高山地帯にある湿地に自生する植物です。高山植物なので、ある程度の耐寒性はありますが、日本の真夏の暑さには弱い傾向があります。
ウサギゴケは湿地に自生する植物で乾燥を嫌うため、腰水で育てることが基本です。「腰水(こしみず)」とは、水を入れた容器に鉢を浸して、鉢底から給水することを言います。
気温が30℃を超える猛暑日では、腰水の水温が上昇して、その影響でウサギゴケが弱ってしまうことがあります。ウサギゴケが元気がない状態が続くと、株が増えないばかりか最終的には枯れることもあります。
ウサギゴケを屋外に置いておくと、真夏の暑さで茹で上がってしまうことがあるので、ウサギゴケ栽培は屋内の明るい日陰で育てることが基本です。屋内でも真夏の室温が30℃を超えることがあるので、温度管理には注意が必要です。
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定期的に植え替える
ウサギゴケは生育旺盛な植物で、適切な環境であれば、地下茎(茎状器官)をどんどん伸ばして成長していきます。時にはウサギゴケの地下茎が鉢を乗り越えて、隣の鉢に侵入するほど生命力が強い植物です。
ところが、ウサギゴケの栽培環境が悪いと、株が全く増えないことがあります。そんな時に考えられる原因の1つとして、水苔(用土)の問題が挙げられます。
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ウサギゴケの栽培は、用土代わりに水苔を使うことが一般的です。水苔は傷みやすいので、1~2年ほどで植え替える必要があります。ウサギゴケを育て始めてから数年経っても、水苔を交換したことがないという場合は、新しい水苔で植え替えをして様子を見てみると良いでしょう。
ウサギゴケは、葉状茎に付いた捕虫嚢によって、ミジンコなどの小さな生き物を捕獲することができるので、基本的に肥料は必要ありません。捕獲する生物がいなくても、ウサギゴケの地上部で光合成ができるので大丈夫です。
ウサギゴケ3号プラ鉢
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