赤紫蘇を栽培しているはずなのに葉が赤くならない。または、赤かった葉の裏が緑になる。このような変化は、赤紫蘇に含まれるアントシアニンという赤い色素が関係しています。
赤紫蘇の栽培で赤くならない原因
赤紫蘇は大葉(青紫蘇)の一種で、葉が赤紫色になるものを赤紫蘇と言います。赤紫蘇の茎葉には、緑色の色素のクロロフィル(葉緑素)と、赤い色素のアントシアニンが含まれています。これらの色素が混ざり合って赤紫色に見えるわけです。
クロロフィルは、太陽光をエネルギー源として光合成を行うことが役割ですが、日差しが強過ぎるとクロロフィルの機能が低下して光合成ができなくなります。それを防ぐために、赤紫蘇はアントシアニンを分泌してクロロフィルを守っているのです。
ですから、赤紫蘇の栽培で赤くならない原因は、アントシアニンを分泌してクロロフィルを守らなくてはいけないほどの強い日差しが赤紫蘇に当たっていないから赤くならないのです。赤紫蘇の周りに日差しを遮るものがあると、光量不足で赤い色素のアントシアニンが分泌されないので、緑色の葉のままになります。
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赤かった葉の裏が緑になる
赤く色づいた赤紫蘇が、栽培しているうちに緑色の葉になることもあります。この場合は、赤紫色から緑色に徐々に変化していくので、葉の表は赤紫色で葉の裏だけ緑色になることがあります。
葉の表は日光が当たりやすいので、クロロフィルを守るためにアントシアニンが多く分泌され、葉が赤紫色になりますが、葉の裏は日光が当たりにくいのでアントシアニンが少なく、葉の裏が緑になるわけです。
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表が緑色で裏が赤紫色の「ウラシソ」
紫蘇には、葉が赤紫色の「アカシソ」と葉が緑色の「アオシソ」がありますが、これらの交配によって作られた、葉の表が緑色で裏が赤紫色の「ウラシソ」という種類も存在します。
ウラシソの代表的なのが「芳香うら赤しそ」という品種です。ウラシソの使い方は梅干しの色付けなど、どちらかと言うと赤紫蘇と同じように使います。芳香うら赤しそは、人為的に品種改良されたものなので、葉の表と裏の色がはっきりと違いますが、アカシソとアオシソの花粉を昆虫が運んで自然交配されたものは、葉の緑色の部分と赤紫色の部分がはっきりと分かれていないものもあります。
芳香うら赤しそ
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