ノリウツギ、アナベル、ガクアジサイ、西洋アジサイなど、様々なアジサイが流通していますが、これらの違いはいったい何なのでしょうか?結論から言うと、これらの植物は全てアジサイ科アジサイ属に分類されるアジサイの仲間ですが、原産地や品種改良された地域が異なる植物になります。それでは、ノリウツギ、アナベル、ガクアジサイ、西洋アジサイの違いをさらに詳しく確認していきましょう。
ガクアジサイと西洋アジサイの違い
アジサイとは、アジサイ科アジサイ属に分類される落葉低木の一種で、一般的にアジサイと呼ばれる植物は、日本に自生するガクアジサイを原種として改良された園芸品種の総称です。
そして、原産地が日本のアジサイをヨーロッパで品種改良されたものを西洋アジサイと言い、これらを区別するために日本原産のアジサイを日本アジサイやホンアジサイと呼ぶようになりました。
アジサイは日本だけではなく、ヨーロッパやアメリカなど観賞用に広く栽培されているので、各地で品種改良が進みいろいろな咲き方をするアジサイが存在します。
原種であるガクアジサイの花は、花序の周りを縁取るよう咲くのが特徴で、このを「額咲き」と言い、アメリカに自生するアジサイも野生種は額咲きのものが多いです。それを品種改良して花序が球形に咲くアジサイを「手まり咲き」と言います。
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アナベルとノリウツギの違い
アナベルとノリウツギは、アジサイ科アジサイ属に分類されるアジサイの仲間ですが、原産地と咲き方が違います。野生種のアジサイは、日本だけではくアジア東部、南アメリカ、北アメリカ東部などにも分布しています。アナベルは、北アメリカ東部に自生するアメリカノリノキというアジサイの仲間を品種改良した園芸品種です。
野生種のアメリカノリノキは、ガクアジサイのような額咲きなのですが、それを品種改良して観賞価値の高い手まり咲きにしたのがアナベルです。日本のアジサイは、花芽が夏に作られて来年の梅雨時に開花しますが、アナベルは、花芽を春に作り同年の夏に開花するという違いがあります。
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ノリウツギの花は円錐形の花序が特徴で、ガクアジサイや西洋アジサイ、アナベルなどとは異なる咲き方をします。ノリウツギの開花時期は一般的なアジサイよりも少し遅く、7月~9月中旬頃になります。
ノリウツギは日本原産の植物で、「糊空木(ノリウツギ)」という名前は、見た目がアジサイ科ウツギ属の植物である「空木(ウツギ)」に似ていることと、樹皮から糊をとって和紙の生産に使ったことが由来になっています。ノリウツギの円錐形の花序がまるでピラミッドのように見えることから「ピラミッドアジサイ」という名前で流通していることもあります。
アナベル
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