園芸店などで売られている幸福の木(ドラセナ・マッサンゲアナ)は、丸太状の幹を土に挿して芽吹かせたものが多いので、どうしても幹の下から細菌が入りやすい。幸福の木の幹が腐ってしまうと、表皮がフカフカに浮いてきます。それでは、幸福の木の調子が悪く、全ての葉が枯れて幹だけになってしまったものは復活できるのでしょうか。
幸福の木の幹がフカフカになる原因
幸福の木の幹の表皮がフカフカに浮いてきて、幹を触るとブヨブヨに柔らかい時に考えられる主な原因は、「根腐れ」と「害虫被害」が挙げられます。
暖かい季節に幸福の木を屋外で管理している場合は、テッポウムシ(カミキリムシの幼虫)などの害虫被害にあうことがあります。害虫が幹の内部に入り込んで芯の部分を食害します。
害虫被害にあった幹には、幼虫が開けた小さな穴があり、そこから排泄物(木屑)を出すので、周囲に木屑がこぼれ落ちているのが特徴です。
通年室内で管理している幸福の木は、害虫被害にあうことは少ないので、根腐れが原因で幹がフカフカになっている可能性があります。幸福の木は熱帯アフリカ原産の植物で、丸太状に切った幸福の木の幹を生産者さんが輸入して、温室管理で芽吹かせたものが園芸店などで販売されています。
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幸福の木は寒さに弱いので、気温が10℃を下回ると成長が鈍り、休眠状態になります。寒い冬の時期に水を与え過ぎると、根腐れを引き起こし、根から入り込んだ細菌が幹まで達することで、幹の内部が腐ってフカフカになってしまいます。
丸太状の幹を土に挿しただけなので、根が少ししか生えません。貧弱な根っこなので、元気がなくなる冬の時期に根腐れを起こしやすい。ですから、冬の時期は水やりを控えて乾燥気味に育てることが大切です。
ギフト用で、幸福の木をハイドロカルチャーに挿して水耕栽培をするものを見掛けることがありますが、時間が経つと幹の下の方から腐ってしまうことが多いです。できれば、幸福の木を土に植え替えて、日当たりの良い暖かい場所で管理した方が無難です。
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幸福の木は幹だけになっても復活できるの?
すでに述べていますが、幸福の木の生産者さんは、幹だけの状態から芽吹かせて育てているので、幸福の木の葉が全て落ちてしまっても、幹さえ元気であれば復活できます。ただし、幹が腐っている場合は復活することはできません。寒くて休眠状態になっている時も、新芽は出ません。
幸福の木は成長が遅く、暖かい時期に挿し木をしたとしても、新芽が出るまでに、3ヶ月~半年くらいはかかります。その後、たくさんの葉が展開して、見た目が良くなるまでには、2~3年くらいかかります。
幸福の木の幹がフカフカになってしまったら、4月頃の暖かい季節に、幹の腐った部分を切り取って、元気な幹だけを挿し木にしておくと、新芽が出てくるかもしれません。ただし、害虫被害にあって幹の内部を食害されてスカスカになったものは、挿し木にしても復活できないことが多いです。
幸福の木の挿し木は、屋外の日当たりの良い場所で管理し、雨ざらしの状態で放置します。新芽が出るまでは、水やりや肥料を与える必要はありません。
ドラセナ・マッサンゲアナ(幸福の木)
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