家庭で出た生ゴミを堆肥化して、ガーデニングや家庭菜園で使いたいと考える方は大勢いらっしゃると思います。しかし、いざコンポストを購入してみようと思うと、予想以上に高額のものばかりです。全自動の生ゴミ処理機に至っては数万円するものもあります。
自治体によってはコンポストや生ゴミ処理機を購入する際の補助金制度が設けられていることもありますが、それでも高額でなかなか手が出せないのが現状ではないでしょうか。そんな方のために、今回は数千円で材料が揃うお手頃価格のコンポストを使って、生ゴミを堆肥化する方法を紹介します。
お手頃価格のコンポスト
そもそも、生ゴミを堆肥化するのは微生物による自然の力であって、本来、コストはかからないものです。微生物の働きで消臭することができるので、電力で熱処理する必要もないですし、生ゴミと菌床を電動で混ぜなくても、手動でかき混ぜればいいことなのです。
ですから、生ゴミを堆肥化するコンポストは、結局は生ゴミを入れる容器と、生ゴミを発酵させる菌類があれば簡単にできます。
ここで紹介しているコンポストは、生ゴミを一次発酵させるための容器で、一次発酵させた生ゴミを土に混ぜて二次発酵させることで堆肥化することができます。
このコンポストの下部にはコックがついており、ここから液肥を取ることもできます。液肥は1000倍に薄めて植物の栽培に使うことが可能です。
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生ゴミを堆肥化する方法
水気をよく切った生ゴミをコンポストに入れて、そこにEM生ゴミ発酵促進剤を均一にふりかけます。(三角コーナー1杯の生ゴミ500gに対してEM生ゴミ発酵促進剤15~20g)
生ゴミの上に中蓋を乗せて、中蓋の上に重りになるものを乗せておくと、水気が取れやすくなります。そして、外蓋を閉じてバックルでしっかり密閉します。
コンポストの下部についているコックをひねると、容器の底に溜まった液肥を出すことができます。発酵した生ゴミは漬物みたいな臭いになるのですが、液肥は悪臭の元になるので、溜まった液肥はすぐに出しておきましょう。
コンポスト内に生ゴミがいっぱいになったら、直射日光の当たらない場所に置いて寝かせます。寝かせて発酵させる期間は、夏場は15日程度、冬場は20日程度です。これで生ゴミの一次発酵は完了です。
一次発酵が済んだ生ゴミをそのまま肥料として使うことはできません。一次発酵した生ゴミを土に混ぜ合わせることで有機肥料になります。
発酵した生ゴミを土に混ぜてから3週間くらい経つと、生ゴミの形が分からないほど分解されて堆肥化します。これで生ゴミの二次発酵が完了です。
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コンポストの臭いを抑えるためには?
コンポストの臭いを抑えるためには、生ゴミの発酵をスムーズにすることが大切です。上手に発酵できた生ゴミは、漬物のような臭いになり、それほど悪臭というわけではありません。
コンポストに初めて生ゴミを入れる前に、EM生ゴミ発酵促進剤をコンポストの底にまいておくと、その後の発酵がスムーズになるので悪臭対策になります。
また、大きく硬い生ゴミは5㎝程度に小さく切ってからコンポストに入れると発酵しやすくなります。たとえば、スイカやカボチャの硬い皮だったり、トウモロコシの硬い芯などは、事前に小さく切っておきましょう。
「発酵」と「腐敗」は別のもので、生ものが腐ると悪臭が発生します。腐った生ゴミは発酵の妨げになるので、コンポストに入れないようにしてください。
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