黒法師は、艶のある黒い葉が魅力的な多肉植物ですが、その肝心の葉が黒くならないということがよくあります。そもそも黒法師の葉が緑になる時期はいつなのでしょうか。今回は、黒法師の紅葉について解説していきます。
黒法師が黒くならない原因
黒法師は光を浴びると黒くなりやすいという性質があるので、黒法師が黒くならない時は、日照不足の影響が考えられます。
黒法師が黒く変色する理由は、細胞内にアントシアニンという赤い色素が生成されるためです。赤い色素のアントシアニンと緑の色素のクロロフィル(葉緑素)を一緒に見ると黒っぽい赤紫色になります。
黒法師の細胞内でアントシアニンが生成される仕組みは、紅葉のメカニズムと同じです。植物にはクロロフィル(葉緑素)という緑の色素が含まれていて、これにより光合成を行いデンプンを生成して、それを養分として成長していきます。
黒法師の生育が鈍くなって水分量が減ると、葉に含まれるデンプン濃度が高まり、蓄積されたデンプンはやがてブドウ糖に変化します。
Sponsored Links
黒法師のように紅葉する植物の細胞にはアントシアニジンという物質が含まれていて、このアントシアニジンがブドウ糖と結合することで、クリサンテミンという赤色のアントシアニン系色素が生成されます。
モミジのように赤く紅葉する植物は、緑の色素のクロロフィルが分解されますが、黒法師は、クロロフィルが残っているので黒っぽい赤紫色に見えます。
このように、植物の紅葉は水分量が減ってデンプン濃度が高まることがきっかけになっているので、黒法師の場合も光に当てて乾燥気味に育てると綺麗に紅葉します。
Sponsored Links
黒法師の葉が緑になる時期
黒法師は冬型の多肉植物なので、冬の時期は葉が緑になることが多いです。そして、春が終わる頃になると徐々に黒くなっていきます。ただし、黒法師の紅葉は日照状態によって異なるため、上手に育てると一年中黒いままでいることもできます。
黒法師の紅葉は個体差があり、株によって黒くなりやすいものもあれば、紅葉の時期が来てもなかなか黒くならないものもあります。そもそも黒法師は、アエオニウム・アルボレウムという紅葉しない品種を改良したものなので、稀に先祖返りをして葉が緑になることがあるのです。
また、冬場は黒法師を屋内に移動することが多いので、どうしても日照不足になりがちです。すると、光に当たりにくい葉の付け根の方から、黒法師の葉が緑色に変わることがよくあります。
黒法師
Sponsored Links
おすすめの記事
黒法師の茎がフニャフニャ・スカスカになる原因!ぐったり折れた時はどうする?