ジャガイモ栽培は種芋から育てるのが一般的で、大き過ぎる種芋は適切なサイズに切り分けてから植え付けます。今回は、ジャガイモの植え付け作業の際に生じる疑問について解説していきます。
ジャガイモの種芋は切ってすぐ植えても良いのか?種芋の植え方は芽が上向きが良いのか?それとも芽が下向きが良いのか?など、様々な疑問を1つひとつ確認してきましょう。
ジャガイモの種芋は切ってすぐ植えていいの?
ジャガイモの種芋は、約50g程度のものが適切なサイズで、それよりも大きな種芋は、適切な大きさに切り分けてから植え付けます。
ジャガイモは、地中に伸びた茎の先端に出来るという特徴があります。その茎とジャガイモが繋がった部分には窪みがあり、この窪んだ部分を通称「へそ」と言います。種芋の切り方は、へそから縦に切断することが基本です。
ジャガイモの種芋を切ってすぐ植えると、切り口から細菌が入り込んで腐敗するリスクがあります。切った種芋は、1~2日ほど天日干しにして、切り口を乾燥させてから植え付けることが望ましいです。
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植物には自らを守る防御能力があるので、種芋を切ってすぐ植えても問題なく育つことはありますが、避けられるリスクは事前に回避した方が良いので、種芋を天日干しにして切り口を乾燥させた方が無難です。
種芋の切り口に草木灰を付けてすぐに植えるという方法もありますが、草木灰にも細菌が混ざっているので、あまり良い方法とは言えません。すぐ乾かしたい時は、種芋専用の切り口保護材を利用すると良いでしょう。
切り口保護材
大きなジャガイモを3分割または4分割すると、切り口の表面積が大きくなるので、その分種芋が腐るリスクが高まります。ですから、ジャガイモ栽培で使う種芋は、約50g程度のものをそのまま植えるか、もしくは約100g程度のものを2分割して植えるのが良いと思います。
ジャガイモの種芋は、一度切ることで、内部の状態を確認することができます。種芋を切った時に内部が腐っていたり、内部に空洞がある場合は植え付けないようにしましょう。
切った種芋の植え方は芽が上向き?下向き?
本来、切った種芋は芽を上向きに植え付けると芽が成長しやすいのですが、芽を下向きに植え付けることで、強い芽を選抜することができます。
切った種芋の芽を下向きに植えると、種芋自体が芽の成長の邪魔になり、芽は迂回しながら地上を目指します。すると、弱い芽は地上まで到達できずに強い芽だけが残ります。このように、種芋の強い芽だけを選抜することで、成長後に行う芽かき作業が楽になります。
ジャガイモは、ある程度成長したら、弱い芽を取り除き強い芽を残す「芽かき」作業を行います。これの作業によって養分の分散を防ぎ、ジャガイモを大きく育てることができます。小さなジャガイモにはソラニンやチャコニンなどの天然毒素が多く含まれているので、食べてはいけません。
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切った種芋の芽を上向きに植え付けても、もちろん栽培することはできます。この植え方の場合、種芋の芽の数が多いものは、植え付ける前に、2、3個の芽を残して他の芽を潰しておくと、その後の芽かき作業が楽になります。
種芋の芽を下向きに植える場合は、芽が迂回して伸びていくので、通常よりもやや浅めに植え付けることがポイントです。種芋の芽を下向きに植え付ける時は、5㎝程度の深さに植えると丁度良いです。
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