ほうれん草は、種まきをしてから芽が出るまでに、だいたい5日から1週間くらいかかります。それ以上経っても、なかなか芽が出ない場合は、何らかの原因があるはずです。今回は、ほうれん草の芽が出ない原因や、冷蔵庫を使った芽出し方法について紹介します。
ほうれん草の芽が出ない原因
ほうれん草に限らず、植物の種が発芽するためには、「水分」「温度」「空気」「光または遮光」が必要です。ほうれん草の芽が出ない原因としては、これらのことが適切な状態ではない可能性が考えられます。ほうれん草の種の発芽条件について、1つひとつ確認していきましょう。
ほうれん草の種は硬く水分を吸いにくい
ほうれん草の種を発芽させるためには、十分な水分が必要なので、種まき後はたっぷりと水やりをしておきましょう。乾いてしまうと芽が出にくいので発芽するまで毎日水やりをします。毎日水やりできない場合は、不織布を被せて乾燥を防ぐと良いでしょう。
種まきの後に土の上から軽く押さえて鎮圧することも重要です。鎮圧することで、種と土が密着して水分を吸いやすくなります。
ほうれん草の種と思われているものは実は硬い果実で、本当の種は硬い果皮の中にあります。このような種のことを「硬実種子」と言い、表面が硬い果皮で覆われているので水分が吸いにくく、なかなか芽が出ないことがよくあります。
ですから、ほうれん草の種は、種まきをする前に一晩水に浸しておくと、表面が柔らかくなって水分を吸いやすくなります。
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ほうれん草の種は暑さに弱い
ほうれん草の種の発芽適温は、15℃~20℃です。ほうれん草の種まきは春まきと秋まきがあり、年に2回栽培することができます。春まきは3月~5月頃に種をまき、秋まきは9月~10月頃に種をまきます。
暖かい時期は最高気温が20℃を超えることがあるので、気温が高過ぎるとほうれん草の芽が出ない原因になります。ほうれん草の種は、25℃以上で発芽率が極端に低下し、35℃以上になると発芽できません。
冷蔵庫を使った芽出し方法
ほうれん草の種は高温になると休眠状態になるので、事前に冷蔵庫で保管して休眠から覚ましてあげる必要があります。これを「休眠打破」と言います。
冷蔵庫を使った芽出し方法は、まずは、ほうれん草の種を水に半日くらい浸しておきます。種が十分に水を吸ったら、種を濡れたキッチンペーパーで包んで、それをビニール袋に入れて保水します。ビニール袋に入った種を冷蔵庫の野菜室で2~5日くらい保管してから畑に種まきをすると、発芽しやすくなります。
種から根が1~2㎜程度出た状態がまき時です。根が伸び過ぎた種をまくと、根を傷めてしまうので注意してください。
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発芽するためには空気が必要
ほうれん草の種に限らず、植物の種が発芽するためには空気が必要です。ほうれん草の種まき後に、一日に何度も水を与えてしまうと、種が呼吸できなくなるので芽が出ない原因になります。
また、あまりにも強く土を鎮圧し過ぎると、十分な空気を保つことができずに、発芽できなくなることもあるので注意しましょう。
ほうれん草の種は「嫌光性種子」
植物の種には発芽に光が必要な「好光性種子」と、光が当たると発芽しにくい「嫌光性種子」があり、ほうれん草の種は嫌光性種子になります。
ですから、ほうれん草の種まきは、種に光が当たらないように、種の直径の2~3倍くらいの深さに植えるのが基本です。嫌光性種子だからといって、種まきが深過ぎると芽が出ない原因になるので気を付けましょう。
寒さと暑さに強く、育てやすいほうれん草の種
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