火祭りが赤くならない原因は?紅葉のメカニズムを解説!

多肉植物の火祭り(ベンケイソウ科クラッスラ属)は、秋から冬にかけて紅葉するのが魅力です。ところが、火祭りの葉がなかなか赤くならないということがよくあります。今回は、火祭りが赤くならない原因について紹介します。まずは、植物が紅葉するメカニズムから確認していきましょう。

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火祭りが紅葉するメカニズム

火祭り,赤くならない,紅葉,画像1火祭りの葉の中には「葉緑素(クロロフィル)」と呼ばれる緑色の色素が含まれています。春から夏にかけて火祭りの葉が緑色に見えるのは、この物質が多く含まれているためです。

春の生育期の火祭りは、クロロフィルで光合成を行いデンプンを合成し、それを養分として成長していきます。

しかし、冬の休眠期になると、火祭りの生育が止まり水分量が減ることで、葉のデンプン濃度が高まります。そして、蓄積されたデンプンはやがてブドウ糖に変化していきます。

火祭りに限らず紅葉する植物の葉の細胞には「アントシアニジン」という物質が含まれています。このアントシアニジンとブドウ糖が結合することで、クリサンテミンという赤色のアントシアニン系色素が作られます。

紅葉の時期になると、緑色の色素であるクロロフィルが分解されて、葉の緑色が薄くなります。そのため、赤色の色素のアントシアニンが目立つようになり、火祭りの葉先の方から赤く紅葉していくのです。

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火祭りが赤くならない原因

暖冬の影響

火祭り,赤くならない,紅葉,画像2火祭りが紅葉するきっかけは、気温が下がることで火祭りの生育が鈍り、根から水分を吸い上げる量が減ることから始まります。

すると、葉のデンプン濃度が高まり、デンプンから変化したブドウ糖とアントシアニジンが結び付いて、赤色の色素のアントシアニンが生成されるので火祭りの葉が赤く染まります。

ところが、地球温暖化の影響で暖冬になると、秋になっても気温が大きく下がらずに、火祭りが赤くならないということがあります。暖冬ではなくても、火祭りを暖かい環境で管理していると、秋になってもなかなか赤くならない原因になるので注意が必要です。

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水を与え過ぎる

すでに述べていますが、火祭りの紅葉は水分量が減ることがきっかけになるので、当然ですが、水を与え過ぎると綺麗に紅葉してくれません。

そもそも、火祭りが紅葉する秋から冬は休眠期なので、火祭り自体が多くの水分を必要としていません。この時期に水やりを頻繁に行うと、土の中が蒸れて根腐れを起こす原因になるので、水やりは控えめにしましょう。

冬の時期は、火祭りを断水気味に育てた方が綺麗に紅葉してくれるのですが、この状態を春になっても続けていると、今度は生育に問題がでてくるので、暖かくなってきたら水をしっかり与えるという、メリハリのある水やりがポイントになります。

日当たりが悪い

火祭りは、直射日光があたり、風通しが良い場所で管理するのが基本です。秋から冬にかけての紅葉の時期も、日当たりの良い場所で管理しましょう。

赤い色素であるアントシアニンは、植物が紫外線から身を守る役割がある物質です。そのため、火祭りを日当たりの悪い場所に置いておくと、アントシアニンが生成されずに葉が赤くならない原因になります。

また、風通しの良い場所に置いておくということも、火祭りに含まれる水分量が減ることに繋がるので、葉に含まれるデンプン濃度が高まって紅葉しやすくなります。

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