椿の蕾が開かないまま落ちる原因は様々なことが考えられます。咲かずに蕾のまま落ちたからといって、必ずしも病害虫が原因というわけではなく、椿の成長と関係する生理的な症状が現れていることもあるのです。今回は、椿の蕾が開かないで落ちる原因と、蕾が茶色く変色する病害について紹介します。
椿の蕾が開かないで落ちる原因
開花よりも新芽の成長を優先している
椿に蕾ができ始める秋の時期になると、椿の葉は元気に育っているのに、蕾が黒っぽくなって開かないということがよくあります。黒く変色した蕾は軽く触れただけでポロッと落ちてしまいます。
このような症状が現れる原因の1つとして、椿の株自体が開花よりも新芽の成長を優先していることが考えられます。木の成長が良過ぎて新芽を伸ばそうとするあまり、蕾に養分がいかずに蕾が開かないまま落ちてるのです。
温暖化の影響で秋になっても気温が高い日が続くと、本来は開花のために使う養分を枝葉を伸ばすために使ってしまいます。この対策として「摘蕾(てきらい)」作業を行うと良いでしょう。
Sponsored Links
摘蕾とは、花や果実の生育を良くするために、余分な蕾を摘み取ることを言います。椿の摘蕾は、大きい蕾と小さな蕾をバランス良く残して、長く間花を楽しめるようにします。
椿の摘蕾は、葉が3枚以上ある枝に1つの蕾を残すのが基本です。蕾を残し過ぎると来年の枝の伸びが悪くなります。蕾を多く残しても開かないまま蕾が落ちるのであれば意味がありません。葉っぱで隠れている蕾は、開花しても見えないので、摘み取っておくと良いでしょう。
椿の蕾に茶色の斑紋が現れる時は?
椿の蕾に茶色の波紋が現れて、茶色い部分が日に日に広がっていく場合は、花腐菌核病の可能性があります。花腐菌核病は、花びらに菌類の菌糸が密集して菌核を形成することで、花が腐り落ちてしまう病害です。
Sponsored Links
椿の開花時期に雨が多いと、蕾が蒸れて花腐菌核病の被害にあいやすいです。水やりの際に花の上から水を与えると、湿気で腐って蕾が落ちることがあるので、水は株元に与えるようにしましょう。
花腐菌核病にかかって株元に落ちた花をそのままにしておくと、それが花腐菌核病の発生源となり、来年の開花時期に再び病害にあうことがあります。蕾や花が茶色くなって落ちた時は、落ちたものを片付けておきましょう。
椿
Sponsored Links