ヤマボウシは、花と実と紅葉が楽しめ、成長が緩やかで管理しやすいことから、庭木としてとても人気のある植物です。人気があるがゆえに品種も多く、同じヤマボウシでありながら、常緑性のものと落葉性のものが存在します。今回は、ヤマボウシに常緑と落葉がある理由と、常緑ヤマボウシなのに葉が落ちる時に考えられる原因について紹介していきます。
ヤマボウシに常緑と落葉がある理由
ヤマボウシ(山法師)は、日本各地の山に自生するミズキ科ミズキ属ヤマボウシ亜属の落葉高木です。日本の山で見られる普通のヤマボウシは、葉が落ちる落葉樹で、白い花が咲くのが特徴です。
ところが、1973年に岩手県陸前高田市の氷上山で、ピンク色の花を咲かせるヤマボウシが発見されました。それが氷上山紅ヤマボウシと名付けられ話題になり、これがサトミという流通名で広まるようになりました。
日本の山々で見られる白い花のヤマボウシと、岩手県陸前高田市の氷上山で発見されたピンク色の花の氷上山紅ヤマボウシ(流通名:サトミ)が、日本に自生する固有種のヤマボウシで、これらは落葉ヤマボウシになります。
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それから、ホンコンエンシスと呼ばれる中国原産の常緑ヤマボウシが日本に入ってくるようになり、これを機にヤマボウシの類似種を交配させる品種改良が盛んになります。その結果、同じヤマボウシという名前でありながら、常緑性のものと落葉性のものが混在するようになったのです。
常緑ヤマボウシなのに葉が落ちる原因
常緑ヤマボウシの葉が落ちる原因については、強い西日による葉焼けや、水はけの悪い土壌による根腐れなど、様々なことが考えられますが、まずは、ご自身の育てているヤマボウシが本当に常緑性の品種なのかを、改めて確認してみることをお勧めします。
ヤマボウシの品種はとても多く、分かりにくい名前のものがいくつかあります。たとえば、ヤマボウシのアップライトガクは常緑樹ですが、アップライトピンクガクは落葉樹だったりします。ここでは、常緑性と落葉性の有名な品種をいくつか記載しておきますので、参考にしてください。
落葉ヤマボウシの品種
ヤマボウシ(固有種の山法師)
ベニバナヤマボウシ
ブルーミングホワイトテトラ
ブルーミングピンクテトラ
アトラスピンクガク
アップライトピンクガク
常緑ヤマボウシの品種
ホンコンエンシス
ウィンターレッドペイジ
イエローペイジ
アップライトガク
サマースカイツリー
スカイウェイハル
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ご自身で育てているヤマボウシが常緑性の品種であることを確認し、それでも葉が落ちるという場合は、強い日差しの影響で落葉している可能性が考えられます。
ヤマボウシは、もともと日差しを好む植物で、品種改良も進んでいることから、強い日差しを浴びても葉を傷めることはあまりありません。しかし、強い西日が当たる場所にヤマボウシを植えると、葉焼けしたり乾燥からハダニが発生して葉を傷めてしまうことがあります。ただし、見た目が悪くなっても、西日が原因でヤマボウシ自体が枯れてしまうことは、ほとんどありません。
葉っぱだけではなくヤマボウシ自体が枯れてしまう場合は、水はけの悪い土壌による根腐れの可能性が考えられます。
ヤマボウシ
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