ネメシアは、大きく分けて通常の「ネメシア」と「宿根ネメシア」の2種類があります。ネメシアは過湿を嫌う植物なので、種類によっては夏越しが難しいものがあることを知っておく必要があります。今回は、ネメシアと宿根ネメシアの違いについて紹介します。
ネメシアと宿根ネメシアの違い
ネメシアは一年草で宿根ネメシアは多年草
ネメシアはゴマノハグサ科ネメシア属に分類される、南アフリカ原産の植物です。ネメシア属の植物の中には一年草のものもありますが、多くは多年草です。
ネメシアは乾燥した冷涼な環境を好む植物なので、日本の高温多湿な夏を越すことできずに一年草扱いになっています。
ネメシアは日本の環境では一年草として扱われてきましたが、品種改良により宿根ネメシアと呼ばれる多年草タイプのものが流通するようになりました。ですから、ネメシアは一年草で宿根ネメシアは多年草という違いがあります。
Sponsored Links
ネメシアと宿根ネメシアの原種の違い
ネメシアは、「ストルモサ(Nemesia strumosa)」という原種を元に改良されたもので、花の色が黄色や赤、青、白などのカラフルな花を咲かせます。ストルモサは、南アフリカ原産の一年草なので、ネメシアとして流通しているものも一年草扱いになります。
宿根ネメシアは、「カエルレア(Nemesia caerulea)」や「デンティキュラータ(Nemesia denticulata)」から品種改良されたもので、青、ピンク、白の花を咲かせますが、一年草扱いのネメシアに見られる黄色や赤の花を咲かせるものは、基本的にはありません。
ただし、一年草扱いのネメシアと、多年草扱いの宿根ネメシアを掛け合わせてできた品種もあるので、大輪で黄色や赤の花を咲かせるものもあります。多年草扱いの宿根ネメシアの特徴を受け継いでいる品種は丈夫なのですが、一年草扱いのネメシアの特徴を強く受け継いでいる黄色や赤のカラフルな花を咲かせる品種は、夏越しが難しいものが多いです。
Sponsored Links
宿根ネメシアは真夏と真冬以外は咲き続ける
ネメシアの主な開花時期は3~6月ですが、宿根ネメシアは真夏と真冬以外は咲き続けるという違いがあります。宿根ネメシアは、3℃程度の気温があれば、高温多湿な夏の時期を除いて開花するので、冬でも環境が良ければ花を楽しむことができます。
宿根ネメシアには、-3℃程度までの耐寒性があり、秋から冬の時期でも流通しています。通常のネメシアは夏場に枯れてしまうことが多いですが、宿根ネメシアは、風通しの良い半日陰の涼しい場所で管理すると夏越しが可能です。
宿根ネメシアでも2~3年で枯れる
宿根ネメシアは多年草扱いになっていますが、比較的短命なので、2~3年程度で枯れることが多いです。
大抵の宿根草は、地上部が枯れても根さえ生きていれば大丈夫なのですが、宿根ネメシアに関しては、根だけになってしまうと、そのまま枯れてしまうことが多いです。ですから、切り戻す際には、必ず1本の茎に5枚程度の葉を残しておく必要があります。
ネメシアと宿根ネメシアは、蒸れに非常に弱いので、花が濡れると腐ってしまうことがあります。水は株元に与えるようにして、雨の多い梅雨の時期は軒下などに移動すると良いでしょう。
ネメシア
Sponsored Links