園芸店では、アジサイを小さな鉢植えで販売していることがありますが、アジサイは草花ではなく樹木なので、地植えにすると思いのほか大きくなり過ぎてしまうことがよくあります。本記事では、アジサイを地植えと鉢植えの両方で栽培してみた筆者の体験をもとに、アジサイ栽培は、地植えと鉢植えのどちらがおすすめなのかについてご紹介します。
アジサイは地植えと鉢植えのどっちがおすすめ?
そもそもアジサイは日本に自生している植物なので、地植えにするとほとんど手間がかからずに育ちます。ただし、アジサイは樹高と横幅が1~2m程度まで伸びる落葉低木なので、地植えできるスペースがないと栽培することができません。
アジサイを鉢植えにすると小さく育てることができますが、剪定と根の整理を行わないとすぐに大きくなってしまいます。園芸店で買ってきた時は小さな鉢植えのアジサイだったとしても、すぐに根っこが植木鉢の中でいっぱいになり、ひと回り大きなサイズの植木鉢に植え替えることを繰り返すうちに、いつの間にか地植えのアジサイと同じくらいまで成長してしまうことがあります。
鉢植えのアジサイが大きくなり過ぎた結果、結局は鉢植えから地植えに変更することがよくあります。アジサイを小さく育てたい方には鉢植えがおすすめですが、剪定や根の整理ができない場合は、最終的には地植えで育てることも覚悟しておいた方が良いでしょう。
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アジサイを地植えと鉢植えの両方で育ててみた
アジサイの根が植木鉢の底から出て地面に根付く
4年前に園芸店で購入した時は小さな鉢植えのアジサイだったのですが、年々成長していくアジサイに合わせて大きな植木鉢に植え替え続けた結果、大きくなり過ぎた鉢植えのアジサイを移動できなくなり、気が付いたらアジサイの根が植木鉢の底から出て地面に根付いてしまいました。鉢植えのアジサイなのに樹高が1m20㎝ぐらいまで大きくなっていました。これでは地植えのアジサイの樹高とほぼ同じです。
それでも毎年花を咲かせていたのですが、今年の春になってアジサイの新芽が出ずに枯れてしまいました。アジサイは冬の間は地上部が枯れたようになりますが、生きているアジサイの枝を切ってみると内部が緑色になっています。しかし、枯れたアジサイの枝はポキッと簡単に折れてしまい、枝の内部まで茶色になって乾燥しています。
アジサイが枯れた原因は、植木鉢による根の圧迫が考えられますが、直接的な原因は、鉢植えだったので昨年の冬の寒波に耐えられなかったのかもしれません。地面に根付いていたので暖かい場所に移動することができませんでした。
地面に根付いてしまった鉢植えのアジサイを掘り起こしてみると、想像以上に根が張っていて、なかなか地面から植木鉢が離れません。アジサイの根は地中深く垂直に伸びるのではなく、地面の浅いところを横に広がっていきます。アジサイは草ではなく樹木なので、根っこが丈夫でなかなか切れません。
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地植えのアジサイは今年の春も新芽が出た
アジサイを地植えにしてから10年以上が経ちますが、今年の春も無事に新芽が出てきました。畑の隅に地植えしたので肥料が良かったのか、アジサイの樹高が1m30㎝ぐらいまで成長しています。
地植えのアジサイは、ほとんど放置でも毎年きれいな花を咲かせてくれます。お世話は雨が少ない時に水やりをするだけで十分です。アジサイは、地植えができるスペースさえあれば、鉢植えよりも手間がかからないのでおすすめです。
アジサイの樹形を整えたい場合は、花芽と葉芽を見極めて剪定する必要があります。アジサイの剪定については以前に書いた記事があるので、合わせてご覧ください。

アジサイ
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