コノフィツムとリトープスは非常によく似た近縁種ですが、種類によっては葉の色や形に違いがあります。今回はコノフィツムとリトープスの見分け方のポイントについて紹介します。
コノフィツムとリトープスの違いや見分け方
分類上の違い
コノフィツムとリトープスは属の名称なので、同じ科の近縁種ですが異なる植物として分類されています。コノフィツムはハマミズナ科コノフィツム属の植物で、リトープスはハマミズナ科リトープス属の植物です。
マミズナ科の多肉植物の中で観賞用に栽培されるものを「メセン(女仙)」と呼ぶことがありますが、メセンの仲間は大きく分けて「夏生育型」と「冬生育型」があります。
夏生育型のメセンは、4~10月頃の温暖な時期に生育し、11~3月頃の低温な時期に休眠します。冬生育型のメセンは、10~5月頃の低温期に生育し、6~9月頃の高温期に休眠します。
コノフィツムとリトープスはどちらも冬生育型のメセンで、原産地も同じアフリカ南部なので、コノフィツムとリトープスの育て方はほぼ同じです。
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葉の色の違い
リトープスの自生地は砂利の多い乾燥地や岩場なので、周囲の砂や石に似た色や模様で「擬態する植物」として知られています。そのためリトープスの葉の色は、緑色、茶色、クリーム色、白色、灰色、濃紅色など、バリエーションが豊富です。
コノフィツムの葉の色は、褐色やクリーム色のものもありますが、緑色のものが多く流通しています。中には模様があるコノフィツムの種類もありますが、模様がないものが多く流通しています。
コノフィツムとリトープスはいろいろな種類があるので一概には言えませんが、リトープスは葉の色や模様の種類が豊富で、コノフィツムは葉の色が緑色で模様がないものが多いということが見分け方のポイントになります。
コノフィツムは、一般的に株分けで増やされたものが流通しているので同じ品種の個体差は少ないですが、リトープスは、一般的に種から育てたものが流通しているので、同じ品種のリトープスでも色や模様が違う個体がよくあります。
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葉の形の違い
コノフィツムの葉は、「丸形」「足袋形」「鞍形」など、様々な形のものがありますが、リトープスの葉は、上部が平らな形をしているものが多いので、これらの見分け方のポイントになります。リトープスは2枚の葉が扁平な球形をしているので、まるで1枚の葉に融合しているように見えます。
コノフィツムとリトープスはたくさんの種類があるので、品種によってはこれらを見分かるのが難しいこともあります。たとえば、コノフィツム・ウィッテベルゲンセ(Conophytum wittebergense)は、葉の色や形、模様などがリトープスと非常によく似ています。
今回紹介したコノフィツムとリトープスの葉の色や形の違いは、見分け方の大まかな目安として覚えておくと良いでしょう。
コノフィツム
リトープス
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