「ストレリチア・レギネ」と「オーガスタ(ニコライ)」は、非常によく似た観葉植物で、しばしば見分けがつかないことがあります。今回は、これらの植物の違いや簡単な見分け方について紹介します。
「ストレリチア・レギネ」と「オーガスタ(ニコライ)」の違い
ストレリチア・レギネの特徴
学名:ストレリチア・レギネ(S.reginae)
分類:ストレリチア科ストレリチア属
(ゴクラクチョウカ科ゴクラクチョウカ属)
原産:亜熱帯アフリカ
草丈:30cm~1.5m
オーガスタよりも耐寒性がある(耐寒温度2℃程度)
開花しやすい
オーガスタよりも葉が小さい
無茎種(茎が無く株元から葉柄が立ち上がる)
オーガスタの特徴
学名:ストレリチア・ニコライ(S.nicolai)
分類:ストレリチア科ストレリチア属
(ゴクラクチョウカ科ゴクラクチョウカ属)
原産:亜熱帯アフリカ
草丈:50cm~2m(自生地では4~10m)
ストレリチア・レギネよりも耐寒性がない(耐寒温度5℃程度)
開花しにくい
ストレリチア・レギネよりも葉が大きい
有茎種(太い茎が立ち上がる)
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ストレリチア・レギネの方が耐寒性がある
オーガスタは流通名で、本当の名前は学名のストレリチア・ニコライです。ですから、オーガスタとストレリチア・レギネは、同じストレリチア科ストレリチア属に分類される近縁種です。これらの植物は、旧分類ではストレリチア科ではなく、バショウ科に属していたこともあります。
ストレリチア・レギネとオーガスタは、どちらも亜熱帯アフリカ原産の植物なので、温暖な気候を好む傾向があります。耐寒性は、オーガスタよりもストレリチア・レギネの方がやや強いという違いがあります。
ただし、ストレリチア・レギネの耐寒温度は2℃程度なので、霜がおりない暖地であれば地植えでも越冬できますが、基本的には鉢植えにして室内で冬越しさせた方が安心です。オーガスタの耐寒温度は5℃程度なので、屋外での越冬はできません。
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花を楽しむならストレリチア・レギネ
ストレリチアの和名は「極楽鳥花(ゴクラクチョウカ)」と言い、鳥の飾り羽に似た色鮮やかな花が咲くことが名前の由来になっています。観葉植物として育てる場合は、オーガスタよりもストレリチア・レギネの方が開花しやすい傾向があります。
草丈はストレリチア・レギネよりもオーガスタの方が高くなり、自生地のオーガスタは草丈4~10mまで成長します。観葉植物として育てる場合は、ストレリチア・レギネの草丈が30cm~1.5m、オーガスタの草丈が50cm~2mという違いになります。
春から秋にかけては、ストレリチア・レギネとオーガスタのどちらも屋外で育てることができますが、ストレリチアは葉が大きくなる植物なので、葉が強風に煽られると、ボロボロに割れてしまうことがあります。
特に、オーガスタの葉はストレリチア・レギネよりも大きくなるので、葉脈に沿って割れやすくなっています。葉が割れることで強風を受け流すことができるようになっているのです。
オーガスタの葉が割れる性質については、以前に書いた記事があるので、合わせてご覧ください。
「ストレリチア・レギネ」と「オーガスタ(ニコライ)」の見分け方
ストレリチア・レギネとオーガスタは近縁種なので、草丈が小さい頃はしばしば見分けがつかないことがあります。そんな時は、植物の株元を見比べると、意外と簡単に見分けることができます。
ストレリチア・レギネとオーガスタの見分け方は、株元が太い茎でまとまっているのがオーガスタで、複数の葉柄がまとまらずに立ち上がっているのがストレリチア・レギネです。
オーガスタの株元は、太い茎が立ち上がり、そこから複数の葉柄が生えて、その先に葉が付いています。このような植物のことを「有茎種(ゆうけいしゅ)」と言います。
一方、ストレリチア・レギネの株元には太い茎が無く、土から複数の葉柄が直接生えています。このような植物のことを「無茎種(むけいしゅ)」と言います。ストレリチア・レギネとオーガスタは、株元の違いを確認すると、簡単に見分けることができます。
ストレリチア・レギネ
オーガスタ
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