スナゴケとスギゴケの違い!土なしで育つ苔はどっち?

スナゴケとスギゴケは、どちらも日本に自生する植物で、見た目もよく似ていますが、それぞれの性質に違いがあります。それでは、土なしで育てることができるのは、どちらの苔でしょうか?今回は、スナゴケとスギゴケの違いについて紹介します。

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スナゴケとスギゴケの違い

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分類上の違い

スナゴケは、ギボウシゴケ科シモフリゴケ属に分類される植物です。本来、スナゴケと言うと「Racomitrium canescens」を指す言葉ですが、「エゾスナゴケ(Racomitrium japonicum)」や「コバノスナゴケ(Racomitrium Barbuloides )」や「ミヤマスナゴケ(Racomitrium fasciculare)」など、シモフリゴケ属の植物の総称として、スナゴケと呼ぶこともあります。

スナゴケは、北半球の温帯域から亜寒帯域まで広い範囲に分布し、日本でも全国的に見られます。

スギゴケは、スギゴケ科スギゴケ属に分類される植物です。スギゴケも本来は、「Polytrichum juniperinum」を指す言葉ですが、スナゴケ科に分類される植物の総称として、スギゴケと呼ぶことがあります。

スギゴケは、日本全土で見られる植物で、その他には、中国、朝鮮、ロシアなどに分布しています。

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見た目の違い

スナゴケとスギゴケは様々な種類があるので、一概には言えませんが、スナゴケの葉は幅がやや広く、スギゴケの葉は細長いという特徴があります。スギゴケは、細い葉が密集して生える様子がスギのように見えることが特徴です。

スナゴケとスギゴケは、どちらも直立性の苔で、縦に伸びる性質がありますが、スナゴケよりもスギゴケの方が高く伸びる傾向があります。ただし、スナゴケでも「ナガエノスナゴケ(Racomitrium anomodontoides)」のように茎が長いタイプもあります。

苔は根を持たない植物なので、代わりに「仮根(かこん)」と呼ばれる糸状の根状部を形成します。スナゴケの仮根は地上に出ていますが、スギゴケの仮根は地中に埋まっているという違いがあります。

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土なしで育つのはスナゴケとスギゴケのどっち?

スギゴケの仮根は地中に埋まっていて、土の中で地下茎が伸びていくのが特徴です。ですから、スギゴケは土がないと育たない苔です。スギゴケは保水量の高い土壌を好むので、黒土が適しています。

一方、スナゴケの仮根は地上に出ているので、ガードレールの下のアスファルトなど土なしの環境でも育つことができます。スナゴケの栽培の際には、10㎜~20㎜程度の粗目の砕石を使用します。

スナゴケは、空中湿度と土壌湿度ともに、やや乾燥気味の環境を好みます。風通しが良い場所で元気に育ちます。

日本庭園で使われる「ウマスギゴケ(Polytrichum commune Hedw.)」や「オオスギゴケ(Polytrichum formosum Hedw.)」は、成長すると10㎝くらいまで伸びます。伸びた大型種をそのままにしておくと枯れてしまうことがあるので、2年に1回程度は刈り込む必要があります。

スギゴケは山地に自生する種類もあるため、環境が合わないと急に枯れてしまうことがあります。ですから、スギゴケよりもスナゴケの方が育てやすい傾向があります。

乾燥粉末スナゴケ

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