地植えの福寿草を植えっぱなしにしていると、いつの間にか株が溶けて消えてしまうことがよくあります。専門書などでは、この現象を連作障害とし、3~4年に1回は違う場所に植え替えることを推奨していますが、具体的にどのような原因で福寿草が消えるのか考察してみたいと思います。
福寿草が植えっぱなしで消える原因
福寿草は日本原産の山野草で、春に黄色い花を咲かせ、夏前には地上部が枯れる宿根性の多年草です。
自然界の福寿草は、落葉樹林の下の明るい日陰に自生しています。ですから、福寿草は周りが落葉と腐葉土に覆われた環境を好む植物です。
福寿草に使用する土は腐葉土を混ぜ込んであげるとよく育ちます。福寿草のような春植物全般に言えることですが、肥料不足になると成長に大きく差が出やすいので、土壌が合わないことが原因で株が弱ってしまうと、地中で腐って急に消えることがあります。
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福寿草が植えっぱなしで消える最も可能性が高い原因は、冬の寒さで冬芽が凍結してしまうことです。冬芽が凍ると株元の細胞まで壊れてしまい、株全体が腐って消えることがよくあります。
本来、山林に自生する福寿草は、株元が枯れ葉で覆われた状態で冬越しをするので、冬芽が寒風に当たることが少ないのですが、庭に地植えした福寿草を植えっぱなしにしている場合は、ワラや腐葉土でマルチングしないと、冬芽が凍結してしまうので注意が必要です。
福寿草の夏越しの水やり方法
地植えの福寿草の場合は水やりの必要はありませんが、鉢植えの福寿草の場合は1日1回は水やりをします。花後は地上部の葉が完全に枯れるまで、通常の水やりを続けてください。
夏前には福寿草の地上部が枯れます。地上部が枯れたら、鉢植えの福寿草を軒下などの雨が当たらない場所に移動して休眠させます。
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夏越し中の福寿草は水の与え過ぎに注意しましょう。ただし、乾燥し過ぎると芽の成長が悪くなるので、適度な湿り気を保つことが大切です。福寿草が自生する山林の腐葉土は地中が適度に湿っているものです。これと同じような状態で管理することが重要です。
地植えで植えっぱなしの福寿草は、花後は直射日光が当たらないように、ワラや腐葉土などを被せて、熱を和らげてあげると良いでしょう。
福寿草
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