春に黄色い花を咲かせる庭木のアカシアは、別名でミモザと呼ばれることがあります。しかし、草花のオジギソウ(お辞儀草)もミモザと呼ぶことがあるので、今回は、アカシアとミモザの違いについて解説していきます。
アカシアとミモザの違い
フサアカシア(Acacia dealbata)やギンヨウアカシア(Acacia baileyana)など、マメ科アカシア属に分類される樹木のことをアカシアと呼んでいます。そして、アカシアの仲間の中で黄色い花を咲かせるものを、俗称としてミモザと呼ぶことが多いです。アカシアは、アカシア属の樹木のことで、ミモザは黄色い花を咲かせるアカシアの俗称、このような違いがあります。
濃い黄色の花を咲かせるパールアカシア(Acacia podalyriifolia)も、薄い黄色の花を咲かせるアカシア・ブルーブッシュ(Acacia covenyi)も、黄色い花を咲かせるアカシアのことを日本では、ミモザと呼ぶことが多いのです。
それでは、なぜアカシアがミモザと呼ばれるようになったのか?その由来についても解説していきます。
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アカシアはなぜミモザと呼ばれるようになったのか?
実は、アカシアの仲間の中でも、フサアカシア(Acacia dealbata)だけが、英語名と仏語名がミモザ(mimosa)なのです。これは、イギリスが南フランスからフサアカシアの切り花を輸入していた際に、このフサアカシアの切り花のことをミモザ(mimosa)と呼んだからです。
本来、ミモザ(mimosa)と言えば、オジギソウ(Mimosa pudica)の学名なのですが、オジギソウとアカシアは同じマメ科の植物なので、葉の形などの見た目が似ていたことから、これらを誤用してアカシアをミモザと呼ぶようになったそうです。ちなみに、オジギソウの花の色はピンクなので、フサアカシアの黄色い花とは違います。
本当はオジギソウの学名がミモザなのに、日本ではミモザと言えば、黄色い花を咲かせるアカシアのことを指すというのは不思議なことのように思えますが、植物の歴史の中では、異なる植物の名前が誤用されて伝わるケースはよくあることです。
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さらにややこしいことに、ニセアカシア(Robinia pseudoacacia)と呼ばれる樹木もあります。ニセアカシアは、その名の通りアカシアとは違います。ニセアカシアは、マメ科ハリエンジュ属に分類される別の植物です。
ニセアカシアは、芳香を放つ白い花を咲かせます。「アカシアのハチミツ」として販売されているものの多くは、ニセアカシアの花から採取されているので、いろいろと混同しがちなのです。
アカシア
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