ラナンキュラスは、ヨーロッパ南東部や中近東を原産とするキンポウゲ科の植物で、ある程度の耐寒性はありますが、耐暑性は非常に低く、高温多湿な日本の夏では地上部を枯らして休眠します。
従来のラナンキュラスは、花後に植えっぱなしにしておくと、梅雨の長雨の影響で球根が腐ってしまうことが多かったのですが、ラナンキュラスのラックスシリーズという品種が新たに登場して、植えっぱなしでも夏越しができる確率がグンとアップしました。
ラナンキュラスラックスの夏越しは植えっぱなしでもOK
ラナンキュラスラックスは、日本で品種改良された新品種なので、日本の気候を考慮した性質が備わっています。
従来のラナンキュラスは、花後に地上部が枯れたら一度球根を掘り起こしてから、風通しの良い暗所で球根を夏越しさせて、秋になってから再び球根を植え付ける作業が必要でした。
この一連の作業は、球根植物を育てた方にはお馴染み作業になりますが、本来は植えっぱなしで夏越しできた方が植物にとって負担が少ないはずです。
ラナンキュラスラックスは、地植えでも鉢植えでも、雨ざらしでほったらかしにしてもOKです。異常気象で雨が多い年以外は、ほぼ大丈夫です。ただし、球根が腐らないように、ラナンキュラスラックスを水はけの良い土に植えるということが重要になります。園芸用の土または腐葉土に、赤玉土(小粒)を3割程度混ぜ合わせておくと良いでしょう。
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ラナンキュラスラックスの花後はどうする?
ラナンキュラスラックスの花が終わり、地上部の茎葉が完全に枯れるまでの間は、球根を育てる期間になります。
花後の球根は、花を咲かせるためにたくさんの養分を使ったので、球根がしぼんだ状態です。これを再び大きくするために、残った葉で光合成をして養分を球根に溜め込んでいきます。
ラナンキュラスラックスは、たくさんの花を咲かせるために、2月~3月にリン酸分の多い肥料を与えますが、地上部が枯れ始める4月以降に追肥してしまうと株に負担がかかるので、肥料は3月までで止めます。
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従来のラナンキュラスを、植えっぱなしで夏越しさせる場合は、鉢植えの株を軒下などの雨に濡れない場所に移動して、断水状態で管理することが基本ですが、新品種のラナンキュラスラックスは、鉢植えでも雨ざらしの状態で夏越しが可能です。
地上部が枯れてしまっても球根は生きているので、適度な水分を与えた方が夏越し後に早く発芽する傾向があります。関東では5月下旬頃になるとラナンキュラスラックスの地上部が全て枯れて、そのまま植えっぱなしの状態で10月上旬頃に発芽します。
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